鮫島病院様

鮫島病院は病床数60床・5階建ての病院で、医師8名を含む総勢90名のスタッフが働いている。今や一般企業のみならず、医療機関においてもCSR(社会的責任)を問われる時代となっており、同院では2005年6月から「エコさめしま」という環境活動を推進している。節電はもちろん、節水・ゴミの分別・ペーパーレス・プルタブ回収など、毎月テーマに沿って各部署で具体的な目標を決めて推進している。しかし、開始から2、3年が経過したころから電気使用の削減量が停滞。2009年4月に「SMARTMETER」(スマートメーター)ERIA(※以下、ERIA)による「電気の見える化」を導入し、復活をかけた。結果、これまで停滞がうそのように導入後は前年比4.6%の電気使用量の削減に成功。電気使用の傾向を「見える化」し、削減の「余地」を見出したERIAの活用方法について、管理部長 大澤宏美氏にお話しを伺った。

積み重ねたエコ活動に「見える化」を導入  分析と対策を実践し、取り組みを進化
「エコさめしま」の具体的取り組み

2005年6月「エコさめしま」活動をはじめるにあたって、院内のPC上でコミュニティサイトを開設。各部署で対策案を作成し前年度の電気、水道使用量と比較して各部署で節電推進案を作成し、業務内容やその部署の特徴を活かして実行するエコ活動を定めた。例えば、「節電」というテーマでは【事務部】電気は気をつけてこまめに消す【外来】休憩時間は必ず電気を消し、窓側で陽のあたる時間帯はブラインドで採光を調整する【病棟】深夜帯は詰所の室内灯を1つにし、使わないPCの電源は消す【栄養科】休憩時間は栄養士室、厨房内、全て電気を消し、厨房の冷蔵庫の開け閉めなどに注意する【共用】職員のエレベーター、エアコンの使用を控える、など。また、病棟内すべてを見回り電源の消し忘れやムダをチェックする「エコラウンド」も定期的に行っている。コミュニティサイトでは個人で取り組み内容と結果を書き込めるようにするとともに、それらの行動や成果を電気・水道・ガスの使用量グラフを食堂に貼り出し、意識づけを行ってきた。 .

ERIA導入により本格的な「見える化」がスタート

しかし、「エコさめしま」も取り組みを重ねるにしたがって、削減量の横ばいが続くようになり、新たな対策が求められた。そんななか2009年4月、同院にERIAが導入された。導入直後にはスタッフ30名を集め、日本テクノによる勉強会も開催されて、「電気の見える化」による省エネ活動への理解を深めた。それまでも前年度の電気使用量と比較して「エコ目標」を設定し、「省エネアンケート」を実施するなど、各部署で対策案として反映させるなど取り組みはおこなっていたが、省エネ活動に対しての明確な効果がわからなかった。ERIAによるリアルタイムでの数値の『見える化』やデマンド閲覧サービスでの電力グラフは、停滞した省エネ活動を再び軌道に乗せた。過去4年の活動に対するその効果が次々と解明され、電力使用のロードカーブによって分析と対策が進み、計画的な省エネ活動を後押しする結果となり、スタッフのモチベーションを高めた。 .

省エネ活動を支える工夫

デマンド閲覧サービスで電力の使用状況を確認したところ、手術が行われる水・金の朝11:00~の数時間は、大型の医療機器が稼働し、電気使用量のピークを迎えるため、警報が鳴ることがある。また、省エネ効果診断機能で機器ごとの消費電力をあらかじめ把握しておくことで、その時間帯はとくに注意し、警報が鳴らないように工夫した。警報が鳴った場合は、詰所や職員用の休憩室が省エネ活動の対象となる。対処方法は、各部署で話し合われ、「誰がどの機器を切るか」というルールが次々と決められていった。また、病院であるため、警報の伝達方法も工夫した。「当院でエコ活動を推進していることは患者さんもご存知ですが、さすがに節電を促すような放送を流すのには少し抵抗がありました。そのためPCのリアルタイム掲示サービス(ペタろうhttp://www.peta.gr.jp/)を使用して節電を促すメッセージを送ります。すべてのスタッフが画面を見られる状況にあるわけではありませんが、各部署の誰か1人でも認識できれば対応できます。」と大澤氏。細かな電力データにより明確な目標数値を設定できるため、以前より強い意識づけにつながった。「エコさめしま」という取り組みの下地がありながら、さらに電気使用量を4.6%削減できたことは、まだ「余地」があり、それを「見える化」させたERIAによるところが大きい。 .

地域貢献と病院内緑化

鮫島病院ではクールビズの一環として、希望する職員にはポロシャツが配布される。白衣に比べ、風通しも良いうえに吸湿性が高く、さらに患者さんからも親しみやすいと好評だ。また、同院は地域社会貢献活動に力を入れており、地元サッカーチーム「ヴォルカ鹿児島」のオフィシャルサポーターを務めており、ポロシャツの購入金額の一部はチームの支援金としている。院内の緑化計画も推進しており、空になったペットボトルを使って植物を栽培したり、外窓にはゴーヤによるグリーンカーテンも育てている。さらに定期的にスタッフやその家族・患者さんを対象にエコポスターコンテストの開催や、鹿児島県環境技術協会より講師陣を招いて講演会を開催するなど、継続的な省エネ活動へ向けて余念がない。「エコさめしま」という取り組みがある限り、省エネ活動は進化しながら続いていくだろう。

医療法人 潤愛会 鮫島病院
【所在地】 鹿児島市加治屋町9-8
【TEL】 099-224-2277
【事業内容】 肛門科、外科、内科、胃腸科、麻酔科
【従業員数】 90名(医師8名含む) ※2009年2月現在
【URL】 http://www.sameshima.jp/pc.html
トップへ戻る
<このページを閉じる>